大規模修繕の具体的な工事内容について詳しく解説しています。
  1. 大規模修繕でどこをどう直す?具体的な工事内容を解説

大規模修繕でどこをどう直す?具体的な工事内容を解説

大規模修繕の工事内容

大規模修繕の工事内容

大規模修繕を施工会社に依頼すると、通常はまず建物診断を行って必要な修繕箇所を特定し、施主となる依頼者側の希望や予算とすり合わせながら施工プランを決定します。そして居住者への工事説明会やお知らせの配布、近隣への周知などが行われたら、ついに着工です。着工後の流れは一般的に以下のようになります。

①足場仮設工事

まずは安全に作業を行うために建物の周囲に足場を組みます。居住者には落下物や外部からの侵入に対する注意を促し、安全確保のために警備員を配備する場合もあります。

②下地補修

外壁にひび割れがあると建物内部に雨水やほこりなどが侵入して劣化を早めるため、まずは外壁の下地を丁寧に補修します。また、この後に行われる外壁塗装の仕上がりおよび耐久性を向上させる目的もあります。

③コーキング(シーリング)補修

窓枠と外壁の間を埋めて雨風の侵入を防ぐコーキング(シーリング)と呼ばれる素材の補修を行います。経年劣化とともに弾力がなくなった素材を撤去して塗り直す「打ち直し」または古い素材の上から上塗りする「打ち増し」のいずれかが行われます。

④塗装工事

雨水やほこりの侵入を防ぎ、外観の印象をよくする外壁塗装は、建物の耐久性を維持・向上する意味でも非常に重要です。塗料の種類によって耐久性や補修が必要になる頻度が異なり、それに伴って価格も変わってきます。

⑤防水工事

屋上やバルコニー、建物外部に設置されている廊下や外階段に対して、劣化による雨水の浸入を防ぐために行われる工事です。アスファルト防水・ウレタン防水・FRP防水・シート防水など、施工面の形状や状態によっていくつかの種類があります。

上記以外にも、共用部の建具・金物工事や各種設備の補修工事なども必要に応じて適宜行われます。長期間に渡って行われる大規模修繕について、居住者側も単なる騒音を伴う待ちの期間として過ごすのではなく、どんな内容の工事がどんな順序で行われているのかを知っておくことで、職人さんへの対応や、その後そこで暮らしていく上での心持ちも変わってくると思います。

外壁塗装の種類と選び方のコツ

外壁塗装の種類と選び方のコツ

大規模修繕工事の中で最も範囲が広く、最初に組んだ足場をフル活用して行われるのが「外壁塗装」。上記でもご紹介したように、この塗装工事は建物の耐久性を維持・向上するためにとても重要なのですが、それはどの塗料を使用するかによっても変わってきます。まず、外壁塗装に使われる塗料の種類を知っておきましょう。塗料の主成分である樹脂には以下の4種類があります。それぞれの塗り替えサイクル(耐候年数)と共にご紹介します。

  • □ フッ素樹脂・・・14〜20年
  • □ シリコン樹脂・・・11〜16年
  • □ ポリウレタン樹脂・・・9〜13年
  • □ アクリル樹脂・・・6〜10年

JIS規格A6909(建築用仕上塗材)の基準において品質のよい順に並べると上記のようになります。つまり、最高グレードのものがフッ素樹脂塗料ということになりますね。しかし現在主流なのはシリコン樹脂塗料で、これは上記の4つで比較すると2位の品質でありながら価格が比較的安く、屋外での耐候性(変色・劣化・変形しにくさ)が高いため、コストパフォーマンスに優れている点で人気の高い塗料です。

また、シリコン樹脂塗料の劣化サイクルが大規模修繕工事のサイクルと合致しているということも、この塗料が好まれる大きな理由の1つ。仮に第1回の大規模修繕で最高品質のフッ素樹脂塗料を塗ったとしましょう。次の大規模修繕がその12年後だった場合、まだ外壁を塗り替えるには早いですよね。高価なものなのでできるだけギリギリまでもたせたい。かと言ってその次の第3回の大規模修繕がさらにその12年後に行われる場合、塗装してから24年が経過しているためそこまでは持ちません。そうなると、大規模修繕とは別のタイミングで足場を組んで塗装だけ行うことになってしまうのです。

つまり外壁塗装で使用する塗料を選ぶ際には、耐候年数が大規模修繕のサイクルと合っているかどうかもとても重要なポイントであるということを覚えておきましょう。

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